彼の妹の不満と転機



その年梅は十二歳となり、ますます磨き上げられた美しさで切見世一有名な遊女見習いとなっていた。
道を歩けば貢物の嵐は当たり前。先輩遊女の補佐でついた座敷も、実のところ他の遊女よりも見習いの梅を目的に現れる客も多かった。人気ぶりと稽古の多さが比例して忙しくなることが梅の悩みであり、彼女の憂鬱を日々重くする。

毎日のようにと触れ合えていたのは少し前までの話だ。この頃はも何かと忙しくしている様で、仕事場を空けたりすることも多い。前もって連絡など取り合えない時代だ。が留守の時に限って梅の予定が空いていたりする日が重なり、彼女の不満と疲労は頂点へと達しようとしていた。

そんな最中、奇跡的に訪れた至福のひとときが梅を包む。

「お姉ちゃんアタシ疲れたぁ!」
「お疲れ様、頑張り屋さんね」

本当に久しぶりに、と二人の時間が取れたのだ。梅の来訪を喜んでくれたは、まだ閉めるには早い時間にも関わらず『本日閉店』の札を出してくれた。
梅ちゃんだから特別、と囁く声の優しさに、梅の中にあった負の感情が見る見る内に消え去っていく。嬉しさのあまり勢いよく戸を閉め、を部屋の奥へと押しやり彼女の膝枕を存分に堪能する。

「お姉ちゃんお腹すいた」
「頂き物のお菓子、一緒に食べようね」

何を言ってもは梅を甘やかしてくれる。梅の願いを叶え、梅の欲しい言葉をくれる。

「お姉ちゃんぎゅっとして」
「ふふ、いらっしゃい」

暖かい、愛をくれる。

「お姉ちゃん」
「なぁに?」

なのに、どうして不安になってしまうのか。

「アタシとお兄ちゃんのこと、好き?」

梅はの膝に身体ごと乗り上げたまま彼女に抱き着き、の顔を見ないままそれを告げた。

「勿論、世界で一番大好きよ」

当然のように優しい答えが返って来る。遠い昔であれば、アタシも大好きと返して終わりに出来た。世界で一番大好きだなんて、に言われて梅が嬉しく思わない筈が無い。
けれど、今日の梅はさらにへと強く縋り付くばかりで思いが声にならない。








ちゃんだっていつお嫁に行ってもおかしくないお年頃だろう?幼馴染って言ったって、あんな恐ろしい乱暴者と添い遂げたりは・・・いくら何でも、ねぇ』

『あちらの殿方の方がよほどお似合いってもんさ。ちゃんも、ようやく目が覚めたんじゃないのかい?』








心無い噂が耳にこびりつく。
偶然見てしまった光景が頭から消えない。
梅はに強く抱き着き、震える声で縋る。

「アタシ達を置いて、何処にも行かないよね?」
「梅ちゃん?」
「噂で聞いたの。お姉ちゃん、ここを出て外でお店開くんじゃないかって。あの立花ってやつと、何度も会ってて・・・夫婦になるんじゃ、ないかって」

これにはが驚いたように小さな声を上げるのがわかったが、止められない。

「アタシここの連中は嫌い、そんな奴らの言う事なんて信じない。けど・・・」

何も知らない癖に兄を悪く言う連中が嫌いだ。二人がどの様に絆を育んできたか、何ひとつ知らない癖に勝手なことを言う連中が憎い。けれど梅は、先日自分の眼で見てしまった。

噂に昇っていた外の人間。立花という名の、いかにも育ちの良さそうな優男。渦中の人物がの仕事場から出てくる瞬間を、見てしまった。男性にしては小柄だけれど、と横に並ぶと大層絵になった。遠い昔に、碓氷とがその髪色と瞳の色から似合いだと嫉妬した事がある。その時とは比べ物にならない、本能的な危機を梅は察知した。

妓夫太郎との関係に、余計な口はなるべく出すまいと決めていた。しかし、こんな結末はとても受け入れられない。

「アタシあいつの事よく知らない。でも、お姉ちゃんを取り上げようとしてるなら嫌い」
「梅ちゃん。あのね、立花さんは・・・」
「アタシ頑張ってたの!余計なこと言っちゃダメって我慢してた!でもこんなのは嫌なの!突然出てきた奴に横から取られるのは嫌!」

の言い分もまともに受け入れず、梅はいよいよ癇癪を起こしたように怒鳴り散らしてしまう。を困らせている。いつも幸せでいて欲しい筈の相手を困らせ、笑顔を曇らせている。悔しさともどかしさに感情が爆発し、じわりと潤んだ視界に梅は唇を噛み締める。が優しく背中を撫でてくれている温かさを感じ、遂に涙腺は決壊した。

声を上げて泣き縋り付く梅を、は全身で受け止め抱き締める。梅の悲しみが痛い程に伝わってくる。どこから説明すれば良いだろうか。がそうして思案し始めたその時、軽い音を立てて引戸が開かれた。

「そのへんにしとけよなぁ、梅」
「っ・・・おにい、ちゃん」

仕事終わりと見られる妓夫太郎だった。突然の兄の登場に、梅は慌てて涙を止めようと目を擦る。咄嗟に強がろうとするその姿が大変いじらしく、は梅を殊更優しく抱き抱えた。

妓夫太郎は何とも言えない顔で頭を掻き、細い溜息を吐く。梅に詳しいことを一切話さずにいたことが、こうも裏目に出てしまうとは。

「元気が良いのは良い事だけどよぉ、扉はしっかり閉めねぇと外に丸聞こえだ・・・これ以上は、こいつの始末が面倒臭くて仕方がねぇ」

そうして妓夫太郎は、達からは死角になっていた人物を引き摺り出した。その場に蹲り石のような状態になっていた男を、文字通り引き摺り出す。

「たっ・・・立花さん?!」

驚いたようなの声に、梅の身体がびくりと反応する。戸口で妓夫太郎に引き摺られる様に入ってきたのは、例の男だった。憎き噂の男が、今こうして目の前でーーー号泣している。

「ずびばぜん・・・すびばせんっ、梅殿ぉ・・・ざびじい思いを・・・くっ・・・させて、じまって・・・」

良い歳をした男の号泣する姿に、暫しぽかんと口を開けた末。梅は自分も泣いていたことを忘れ、怒りに毛を逆立たせるように大声を発した。

「気安く呼ばないでよあっち行って!!」
「梅ちゃん、落ち着いて・・・」
「なんでこいつ連れてきたのよお兄ちゃん!」
「・・・成り行き上、仕方無くだなぁ」

あっちへ行けと叫ぶ梅の金切り声と、罪悪感からひたすら謝り続ける立花の涙声は、しばらくの間応酬を交わし続けた。




* * *



夕暮れが暗闇に変わりかける頃、ようやく両者の涙はおさまり話し合いの場が完成した。

四人いるので二人ずつ向かい合うのが釣り合いのとれた配置だったが、梅がどの組み合わせも頑なに拒否したために三対一で向かい合うこととなった。無論一は立花であり、梅は妓夫太郎との間で険しい顔をしている。

「立花幸太郎です。妓夫太郎殿と殿には、日頃大変お世話になっております。梅殿のお話も、お二人から伺っております。本日はお会い出来て大変光栄です」
「アタシは大変不機嫌よ、帰って」

合いの手は素早かったが、その分鋭利に立花へ突き刺さる。これではあまりに立花が気の毒に思えてしまい、が梅を優しく諭した。

「梅ちゃん、少しだけお話聞いてくれないかな。お願い」
「・・・お姉ちゃんがそう言うなら」

の言うことであればと渋々納得をした梅に、妓夫太郎が目を向ける。
正直なところ梅にこの話をするのはもっと先の予定でいたのだが、良かれと思い黙っていたことが裏目に出てしまった。兄として少々配慮が足らなかったと反省しなければならない。そして、これは梅の意志を確認する良い機会でもある。

「梅。これからなぁ、大事な話をするぞ」

険しい顔をしていた梅だったが、妓夫太郎の真剣な声色に姿勢を正した。雰囲気を察することは出来る。兄が大事な話だと言うのならば、それは本当事な話なのだ。素直に聞く耳を傾ける梅に小さく笑みを返し、妓夫太郎は若干の緊張を感じつつと立花に目を向けた。大丈夫、二人の目がそう語っているようだった。

「俺はお前を連れて、この街を出るつもりでいる」
「・・・お姉ちゃんは?」
「その時は勿論一緒だ。だけどなぁ、簡単なことじゃねぇんだ。一人ならともかく、俺たち二人は特になぁ」

突然街を出ると言われたにも関わらず、まず気にするのはのことらしい。
名前を出されたは心が暖かくなるのを感じ、隣で大人しく姿勢を正している梅の手を握った。この娘がそう望んでくれるように、にとっても梅の傍にいることは大切な願いだ。

「立花さんはね、江戸の茅川町というところに住んでるの。ここを出られた時、私たちも同じ町で暮らせるように、今色んなことを相談に乗って下さっている方なのよ」
「仕事やら、住まいやら、色々なぁ。金以外にも外じゃ一から土台を作らなきゃならねぇことが、いくつもあるんだ」

梅が話について来れる様、二人はなるべくゆっくりと優しい口調を心掛けて話している。気遣われていることを悟っているのだろう、真ん中に座る梅もまた、言われたことをひとつひとつ真剣に噛み砕き理解しようと努めている様だった。そんな三人の姿を目の当たりにして、素敵だなと立花は微笑む。
不意に、梅の視線が正面の立花へと向けられた。未だ眼光は鋭いが、先程までの憎悪にも似た表情はもう無い。良かったと立花は安堵しつつも、ここからが本番だと自身に気合いを入れた。

妓夫太郎とから、梅を含む三人で遊郭の外で暮らすのが夢だと告げられたのは、半月ほど前の話だ。二人が行き詰まりを感じて相談を持ちかけてくれたことは立花にとって大変嬉しい出来事であり、同時にその期待に応えなくてはという強い使命感を齎した。こうして当事者の梅にも正式に紹介されたのだから、今日まで以上に真摯に結果を出し続けなければならない。

「・・・アタシ、見習いだけど遊女よ。簡単にはここを出られないわ」
「はい。ですので、妓夫太郎殿が梅殿を身請けするのが第一目標ですね」

思いもかけなかった立花の回答に、梅が目を見開いた。

「・・・お兄ちゃんが、アタシを?」
「遊郭の制度は勉強し始めなのでまだ不明な点もありますが、少なくとも家族が身請けしてはいけないという決まりは、無い筈ですよ。それに聞くところによると、梅殿は生活のため自ら遊女見習いに名乗りをあげられたとか。でしたら尚の事、見習いの今だからこそ、現実的に支払い可能な金額で身請けも出来る筈なんです」

と妓夫太郎が遊郭の外で暮らす上で、最も外せない条件が梅の存在だった。見習いではあるが梅は遊女だ。遊郭からそう簡単に出られはしないし、妓夫太郎たちも梅を置いて行くつもりは毛頭無い。ならば身請けしかありませんね、と立花はあの日二人に告げた。
妓夫太郎も、そしても、その選択肢は頭にあった様ではあったが、実際にそれが可能なのかという点で漠然とした不安を抱えていた様だった。遊郭に住んでいるからこそ、遊郭の人間の闇深さを知っているからこその不安だったのだろう。可能な筈だ、少なくとも家族が身請け出来ない決まりは無い。借金の形として売られた訳でも無いし、見習いならば尚の事きっと身請けは実現出来る。そう告げた時の二人の顔が、立花は今でも忘れられなかった。

「ただ、ひとつ懸念があるとすれば、梅殿はとてもお綺麗でいらっしゃる。恐らく管理側の女将さんからすれば、簡単には手放したくない逸材でしょうから・・・」
「そうよ、アタシはいつも綺麗で可愛いわ」
「ふふふ。そうです。なので、身請けには十分過ぎる程の金額を提示するのは勿論のこと、申し出る機会を見誤らないよう探らねばなりません。ここは十分、慎重に行きましょう」

強気なことを言いながら、その美しい顔は思いもよらない未来への期待と興奮から血色が良くなっている。十二歳の少女らしい表情に立花は優しく笑い、まず一つ目の話を締め括った。正直に伝えた通り身請け時期を慎重に見極める必要はあったが、立花の見立てでは、梅の身請けさえ達成してしまえばその先は容易い。
妓夫太郎は妙に自分に自信が無い様子だが、立花に言わせればそれは無用な心配だった。

「さて第二目標の仕事の話ですが、殿は十分に実力をお持ちの植物学者さんでいらっしゃる。既に幅広い層の顧客も抱えていらっしゃるので、外で開業されるのも難しくはありません」
「・・・お兄ちゃんは?」
「梅殿。実は妓夫太郎殿は、うちの町では元々ちょっとした有名人で、最近ではそのお強く心優しい姿が広まったこともあり人気者なのです」

妓夫太郎は江戸の街で人気者である。とてつもない衝撃に梅が固まった。まず梅を襲った感情は嫉妬である。梅の中で妓夫太郎はいつまでも『アタシだけのお兄ちゃん』だ。という特別な存在以外が妓夫太郎を取り巻いている絵図など、考えたくもない。

しかし次に覚えた感情は、安堵のような気持ちだった。梅が物心ついた頃から、妓夫太郎は遊郭中の人間たちの蔑みの的だった。いつからかそれは恐れの対象に色を変えたが、誰もが兄を避けて通ることに変わりは無い。そんな兄が、いつかの祭の夜のように、誰に蔑まれることも恐れられることも無い場所があると言う。

「妹に平然と嘘を教えんなよなぁ」
「嘘ではないですよ!!妓夫太郎殿は強くて憧れの存在でいらっしゃる!」
「そうだよ妓夫太郎くん!町の人たち皆妓夫太郎くんのこと褒めてるんだよ!」
「あー、もう良い。頼むからよぉ、お前ら同じ勢いで喋るな」

妓夫太郎と立花は、付き合いの浅さを感じない程に気軽なやりとりをしている。茅川町に住む人間は、立花と同じように妓夫太郎を遠ざけないのだろう。
自分もそこに行きたい。梅は強烈にそう感じた。

「男手が必要な仕事は、いくらでもあります。力が強ければ尚の事です。妓夫太郎殿であれば、うちの町なら引く手数多でしょう。あとは第三目標、住まいですね。これは私が今、方々声をかけて回っている最中です。良い場所が見つかり次第、ご報告させていただきます」

一通りの説明を終え、ご清聴ありがとうございましたと立花は締めくくった。この男の頭の中では、まるで簡単なことのように、考えもしなかった未来が構築されている。が願った未来が、妓夫太郎ががむしゃらに手を伸ばし続けてきた未来が、まるですぐそこまで迫っているかのように聞こえる。立花の立てた未来の設計図は、梅にも例外なく明るい希望を運んだ。

しかし、の夢が叶う時、梅に期待されることは何だろうか。

「・・・アタシは?」
「梅?」
「アタシ・・・お姉ちゃんみたいに頭良くない。文字も読めないし書けない。もし身請けが上手くいって外に出られても、稽古したお座敷芸以外、何も出来ない」

遊郭の外の女達がどうやって生活しているのかを知らない。何も出来ない自分自身に、梅は途端に不安を覚えた。
無論、妓夫太郎もも、梅は何もせずとも構わないと感じている。元気でいてくれさえすれば、それだけで良い。二人にとって梅は昔から変わらず、そうした唯一の存在なのだ。何かを不安に思う必要は無い。それをどちらとも無く梅に伝えようとした、その時。

「梅殿、文字の読み書きですが、勉強する気はおありですか?」

立花が口を開いた。表情こそ穏やかだが、口調は真剣そのものだ。冗談でも揶揄いでもなく、立花は今、梅に勉強する気はあるかと問うている。

「うちは家のすぐ傍で寺子屋を営んでおりまして、私はそこの三代目を継ぐ予定なのです。人に学問を教えることには、少々自信があります」
「・・・アタシもう十二だけど」
「梅殿と同じような年頃で読み書きを勉強されている方は沢山いらっしゃいますよ。それに、本当に何かを学びたいと思った時、年齢は一切関係ないものだと私は考えています」

立花は妓夫太郎とのように、梅を一切から甘やかそうとはしない。何もする必要が無い、ではなく、何か学ぶ気はあるかと説いている。

「梅殿さえ宜しければ、まずはうちで文字の読み書きを勉強しませんか?最初は躓くかもしれませんが、乗り越えられるまで何度でもお手伝いします。色々なことを学びながら、梅殿に出来ることを一緒に模索しましょう」

自分は何も出来ないと梅が不安を吐露したことを、立花は流さなかった。ならば何が出来るかを探そうと手を差し伸べている。

「大丈夫です。梅殿の未来には、素晴らしい可能性が沢山広がっていますから」

梅の眼が、意識が変わっていく瞬間を、妓夫太郎とは感慨深く見守った。いつまでも幼子のように感じていたこの少女は今、自分でより良い未来を掴もうとしている。

「・・・わかった」
「梅ちゃん?」
「アタシ、ここを出たらあんたの所で勉強する。お兄ちゃんとお姉ちゃんと一緒に生活出来るなら、何だってがんばる」

思わず涙ぐんでしまいそうになるのを、は咄嗟に堪えた。分かりやすいその様子に苦笑を零し、妓夫太郎もまた妹の成長に目を細める。

「・・・偉いぞぉ、梅」
「うん!」

そうして自然な流れで、妓夫太郎は梅の頭を撫でようとした・・・筈だった。

まさか違う方向から伸びて来た腕に、先を越されるとは思ってもみなかったのだ。
立花は身を乗り出すようにして、に似た雰囲気の柔らかな笑みを携え、梅の頭を撫でていた。

「頑張る梅殿は素敵です、一緒に励みましょう」

妓夫太郎と以外に触れられることは、毛先でも喚いて嫌がる筈の梅が、沈黙している。
大きな青い瞳が動揺に揺れ、首から上が徐々に赤く色を変える。

「・・・あら」

の発した一言が、妓夫太郎を正気に引き戻す。びきりと青筋を立てた鬼の形相で、立花の首根っこを鷲掴みにした。

「おい・・・おいおいおい、人の妹に何してくれんだ立花てめぇ、表へ出ろぉ!」
「んんん?!妓夫太郎殿、ちょ、首が、首が!」
「お兄ちゃんやめて!」

しかし、まさかの出来事は続く。
梅本人が立ちはだかったのである。

「アタシの先生、怪我させないで」

そこからの妓夫太郎の記憶は、正直はっきりしていない。

「梅殿・・・」
「か、勘違いしないでよね!あんたがいなきゃ賢くなれないもの、アタシのためよ!」
「ふふふ、それでも嬉しいです」
「ふん、変なやつ」

未知の衝撃に打ちのめされる妓夫太郎の背中を、は小さく苦笑しながら優しく撫でたのだった。



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